いよいよ始まるマイナンバー

生まれたばかりの赤子からお年寄りまで、すべての国民に番号が振られます。

2015年10月。

あなたのところに一枚の通知が届きます。

そこに書かれた番号。

この番号がこれから死ぬまで一生涯、あなたについて回ります。

この番号。得体の知れないものですが、あなたの人生に関わるものなので、邪険に扱うこともできません。

そこで、何故この番号がつけられるのか考えてみましょう。

マイナンバーを使うメリット

対象者の特定

人を特定する場合、どのようにして特定するでしょうか。

皆さん、日常生活を送る上で、様々な場面で申込書を作成したり、また、就職活動の際に履歴書を作成することがあると思います。

この時、申込者の欄に何を記載しますか。

ほとんどの場面に要求される事項は

① 住所
② 氏名
③ 性別
④ 生年月日

この4つの項目の中で、一生涯にわたって変わらないものはいくつあると思いますか?

一生涯にわたって変わらないもの、それは生年月日だけです。

①の住所は引越しをすれば変わります。引越しをしなくても、例えば町村合併や住居表示の変更で地名が変わったりします。

②の名前は結婚を考えれば分かると思いますが、結婚によって姓が変わります。養子縁組によっても変わることがあります。さらに、名前の方を改名する場合もあります。

③の性別についても、性同一性障害の方は性別変えたりします。

このように上記4項目のうち、3項目が何らかの理由で変わることがあるのです。

このように4つの項目のうち、3つも変更があり得るとなると、全国民を対象とする行政サービスにおいて、不都合が生じる可能性があります。

個人を特定するのが一苦労となるわけです。

さらに、膨大なデータをコンピュータ処理する現状からすると、日本語の漢字一つとってみても「渡辺太郎」さんと「渡邊太郎」さんとが同一人物なのか、「1-1-1」と「1丁目1番1号」「1丁目1番地1号」が同じ住所なのか、確認する上で、コンピュータ処理上、大変手間がかかったりします。

これに対して、一人に一つの番号を割り当てるマイナンバーは、住所や名前や性別が変わったとしても、その番号さえ端末で叩けば、どこの誰なのか、瞬時に分かります。

このように個人の特定が容易にできるとなれば、情報管理・情報検索等の正確化、異なる分野間の情報共有、行政手続の簡素化、国民に対する積極的な行政サービスなどが行えるようになり、国民生活の利便性が向上し、行政サービスの効率化を図れることになります。

そのために導入されるのがマイナンバーなのです。