保佐開始

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保佐開始

精神上の障害・知的障害・精神障害などにより,判断能力が著しく不十分な方を保護・支援するための制度です。

この制度を利用すると,お金を借りたり,保証人となったり,不動産を売買するなど法律で定められた一定の行為について,家庭裁判所が選任した保佐人の同意を得ることが必要になります。

保佐人の同意を得ないでした行為については,本人または保佐人が後から取り消すことができます。

但し,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,保佐人の同意は必要なく,取消しの対象にもなりません。

また,家庭裁判所の審判によって,保佐人の同意権・取消権の範囲を広げたり,特定の法律行為について保佐人に代理権を与えることもできます。

但し,この場合,当事者が,同意権等や代理権による保護が必要な行為の範囲を特定して,審判の申立てをしなければなりません。また,保佐人に代理権を与えることについては,本人も同意している必要があります。

なお,この申立ては,保佐開始の審判の申立てとは別のものです。

 

保佐開始事例

当事者

本  人      73歳女性,中程度の認知症,一人暮らし
申立人      46歳長男,会社員
申立ての動機  不動産の売却
保佐人      申立人

事例の概要

本人は1年前に夫を亡くしてから一人暮らしをしていた。

以前から物忘れが見られたが,最近症状が進み,買物の際に一万円札を出したか五千円札を出したか,分からなくなることが多くなり,日常生活に支障が出てきたため,長男家族と同居することになった。

隣県に住む長男は,本人が住んでいた自宅が老朽化しているため,この際自宅の土地・建物を売りたいと考えて,保佐開始の審判の申立てをし,併せて土地・建物を売却することについて代理権付与の審判の申立てをした。

家庭裁判所の審理を経て,本人について保佐が開始され,長男が保佐人に選任された。
長男は、家庭裁判所から居住用不動産の処分についての許可の審判を受け,本人の自宅を売却する手続を進めた。

 

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