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滞納管理費支払者の元所有者(破産者)に対する求償権

建物の区分所有等に関する法律(マンション法)第8条では「前条第1項に規定する債権(管理費債権)は,債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる。」と定め,管理費を滞納しているマンションを購入した人はその滞納管理費も支払わなければなりません。

従って,元所有者に代わって滞納管理費を支払った購入者は元所有者に対して,求償権を行使することができます(東京高裁平成17年3月30日判決)。

ところが,元所有者が破産して免責を受けていた場合,いったいどこまで求償することができるだろうか?

この点に関して,平成23年11月16日,東京高等裁判所で判決がでましたので紹介いたします。

本件では,元所有者が破産手続開始決定を受け,区分建物に抵当権が設定されていて余剰がないため破産管財人が破産手続き中に財団から放棄した区分建物を,競売により購入した者が支払った滞納管理費を元所有者に求償した事例です。

この事例で,元所有者は免責決定を受けているのですが,その場合,求償権はどこまで及ぶかということが問題となります。

ここで元所有者は免責決定を受けているので,破産手続開始前の滞納管理費については破産債権として免責の対象となります。

また,破産手続開始決定後の管理については財団債権となりますので,破産者は支払義務を負いません。

問題は,破産管財人が放棄した後の管理費についてですが,これについては破産者が義務を負わないとする法律上の根拠はありませんので,財団放棄後の管理費については破産者が支払わなければならず,従って,求償することができます。