桐生貴央の法律解説ブログ - 広尾総合法律事務所

天網恢々疎にして漏らさず

昨日はウィルスを作成してハードディスクを破壊した人が器物損壊罪で実刑判決を受けましたが,今日は,感染目的でウイルスをパソコンに保管していたとしてウィルス保管罪で逮捕された人がいます。

昨日の器物損壊罪の人も,今回の人も刑法改正前にウィルスを作成していたので,ウィルス作成罪での摘発は免れたようですが,今回の人は保管罪で摘発されてます。

法律も,時代に流れ似合わせて改正されてますが,それでも間に合わない場合には,既存の法律を適用して何とか処罰しようとしております。

器物損壊というと窓ガラスを割ったとか,車に10円パンチをしたとかのイメージがありますが,ウィルス作成者もまさか器物損壊罪で処罰されるとは思っても見なかったんでしょうね。

案の定,弁護側は無罪を主張していたようですが,物の本質的効用を既存するのが器物損壊罪の趣旨であることからすると,ウィルスによって,ハードディスク内のデータが読み出せないとすることはハードディスクの効用を害しているので,器物損壊罪にあたると言うんでしょうね。

まさに,天網恢々疎にして漏らさず,といえます。

mainichi.jp/select/biz/news/20110721dde041040075000c.html
 


広尾総合法律事務所 | 2011.07.21 | PermaLink
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